Marantz #7SEが私のもとへやってきてから、私の部屋は美音で満たされるようになった。
その美しさは、日々の疲れを癒し、明日への英気を養うに十分に足るものである。
「オリジナル・セブン」との差異などという、分析的にこの音を捉えようとするのは、音楽を聴くという行為に対する冒涜のように感じるし、#7SEは一つのプリアンプとして、類稀なる力をもった存在であるのは間違いのないことだ。
例えば、私の手元にポリーニの演奏する「12の練習曲」というレコードがあるが、#7SEを介して弾き出されるそのピアノの音色は、「私の部屋でポリーニがグランド・ピアノを演奏している」錯覚を覚えさせる。オーディオ装置で再生するピアノの音色は、生演奏のそれと比べて格段に劣るというのが私の認識するところであったが、その認識は必ずしも正しくないということを#7SEに教わった。
私は、#7SEを使って、私の所有するすべてのレコードを片っ端から再生したくなった。私の脳内に刻まれた全ての音楽を#7SEによって再び構築し直したい、そうした気持ちが心の奥底から湧き上がってくるのだ。
無味乾燥に近い私の生活に、分不相応な潤いを与えてくれた、ソウル・バーナード・マランツという人に、私は素直にお礼を言いたい。
2011年3月11日金曜日
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